SSブログ

奥田章三氏を偲ぶ [音楽]

先日亡くなられた関西の名トランペッター奥田章三氏を「偲ぶ会」におじゃまして、お線香上げさせていただきました。
私がお世話になっているバイオリニストの方のつながりで、お仕事をご一緒させていただいたのは、ほんの数年だったのだが、プレイもいでたちも、ほんまにカッコええ人やった・・・。当時私は、実はドン底にあった。実際は、いろんな人に助けられて、ちっともドン底なんかではなかったのだが、何しろ、プライベートで大きな失敗があり、楽団もクビんなって、とにかく、気分はドン底、思う存分にネガティブになっていた頃である。とあるコンサートのあと、先出のヴァイオリニストさんと奥田さんと3人で少し雑談する機会があった。ちょっとジャズも好きだった当時の私、「クラシックしかやったことないもんから見ると、ジャズってカッコいいですね。」というようなことを言ったと思う。奥田さんは、とても気さくなお人柄で、どう見ても何もわかってない感じの私に「今から勉強したらええねん。ヴァイオリンでバリバリジャズ弾いたら、そら、カッコええで。関西は少ないし、人のやってへんことやるのは、ええんちゃう?」「はあ・・・、私が、ですか・・・」「まず、コードを覚えて。」「コード???」「うんうん、君をジャズバイオリニストにしちゃおう!あはははは!」大分お酒も入ってらしたとは思うが、その時のわたしの心に「ジャズバイオリン、カッコいい」という小さな種が蒔かれた。実際、もっとあとになって勉強始めて、色んな人の力を借りて、とりあえず今の私があるのだが、あの時の奥田さんとのお話は、ずっとずっと鮮明に心に残っている。病に倒れられてからも、勉強始めてること、いろんな音楽聴いたり、触れたりできてること、いつか話したい、ずっと思っていた。偲ぶ会では、アルバムがたくさんあって、奥田さんのカッコいい写真の中に、「自称ドン底時代」の私が、ストリングスの中に写ってた。また、あの時のお話、思い出しましたよ、奥田さん。私、まだまだ、カッコよくもなってないし、ジャズってっても真似事くらいのレベルだけれど、それでも、蒔いてもらった種を大事に育ててます。ありがとうございました、奥田さん。

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。